ベータテストから参加し、製品版もストーリークリアまでプレイした1ユーザーの観点から、このゲームはどのようなゲームだったのか、ゲームの総合評価を解説します。
作品概要
ゲームタイトル:EXOPRIMAL/エクゾプライマル
ゲームジャンル:TPS(オンラインPvP)
発売日(初リリース日):2023年7月14日
デベロッパー:カプコン
パブリッシャー:カプコン
対応プラットフォーム:PC,PS4,PS5,Xbox One(GAME PASS)
価格:通常版7,990円,デラックスエディション8,990円
総合評価
ビジュアル最高のエンターテイメント特化PvPvE
肝心のゲームは中途半端

カジュアルなのにPvP。そして薄い

結論としては、世界観や演出、スーツデザイン及びキャラクター設定は最高。
それらを活かしきれないコンテンツバランスや「PvEとPvPの両立」という言葉では何とでも言えるが各需要を満たしきれない結果になったゲームシステムが際立つゲームでした。
Microsoftが提供するサブスクリプションサービスでプレイ可能なので、それでプレイするなら許容範囲、メーカー希望小売価格で購入するのは正直厳しい。。。
Microsoftのゲームサブスクが気になる方は下記記事をご覧ください↓
良かった点
シームレスで圧巻のゲーム内フラグシップイベント
βテスト参加の段階からとても魅了された圧巻のゲームイベント。
大量に降り注ぐ恐竜という強烈な描写と絶望感が本当によく出来ており、しかもこれがシームレスというとんでもない演出。
天才が考えた演出と開発努力が伺えて、とてもよかったです。
デザインの良さが活かされるTPSヒーローシューター
キャラクタースキンの所有満足度は最高峰

人気作品が多いFPSでは当たり前になりつつある「キャラクタースキン」。
ただ、一人称視点であるが故に腕しか見えない残念さがあるのも事実。
こういうのでいいんだよこういうので!


TPSだからしっかりとスキンチェンジを体感できるというのはかなりの魅力。
さらに、レジェンダリースキンたちはみな個性的でカッコいいデザインなので、所有欲を掻き立てられます。
AIやエクゾスーツの設定
冷酷な統括者AIリヴァイアサンと相反する個性豊かで共に戦うエクゾスーツ

このゲームはAIの「リヴァイアサン」によって進行・管理されているという設定。
ほぼ見た目通りとても冷酷かつ合理的な存在で、人間やエクゾスーツを消耗品の様にしか見ていない。
一方、主人公たちに「着られて」共に戦うエクゾスーツ達は、特徴的なデザインで個性豊かな性格をしており、リザルト画面で表示される主人公とエクゾスーツの画はまさに「戦友」であることを表していると思う。
本質は同じでありながら、立場によって生まれるギャップというのがロマンがあって良かった。
プレイヤーの進行度に合わせてマッチ内容がストーリーモードへと移行する
メインゲームモードと同期したストーリーモード

マッチング時、ストーリーの進行度が一定に達しているプレイヤーがいると、通常のマッチからストーリーモードへと移行します。
ゲーム内にストーリー主要NPCが現れ、いつものゲーム進行とは違った流れをこれまたシームレスで体験できるという仕様。
また、本来「5vs5」のPvPvEであるゲームが「10vsNPC」という完全PvEモードになったりします。
エンタメ性抜群
「初見」であるならば、それはもう唯一無二と言っても過言ではないような体験で、何者かの介入により強制的にテストモードを移行するという演出も素晴らしい。
「初見」と強調している通り、良い部分もありながら悪い部分も持ち合わせてしまっている要素で、その内容は後述します。
気になった点
メインゲームモードは1種類しかもオンライン専用

いやいや冗談でしょ?
いいえ。本当です。
現在、このゲームのメインコンテンツは「ウォーゲーム」の「DINO SURVIVAL」のみとなっています。

1マッチ2ラウンド制である本コンテンツは、1ラウンド目に対抗チームと攻略タイムを競う「PvEモード」、2ラウンド目はもう一度「PvE」か「PvP」の2種類から選択・ランダムです。
また、前述した通りストーリーモードもこのコンテンツに統合されており、マッチングしたプレイヤーのストーリー進行度に合わせてゲーム内容が変化する仕様になっています。
とはいえ、後半ラウンドのゲームルールや内容はそれぞれ複数あり、全く同じものを毎回やらなければならないわけではありません。
エンドコンテンツはある

「ディノサバイバル」とは別のモードとして登場した「サベージガントレット」
週替わりで内容が切り替わる高難易度ミッションをチームで挑み、世界中の人たちと攻略タイムを競い合うコンテンツとなっています。

参加条件である「ストーリークリア」を満たしていると、開催期間にメインメニューから参加可能になる模様。
毎週金曜日に開催・解放され、翌週の火曜日までというスケジュールになっています。
どのルールも結局終着点は対抗して白黒付ける「PvP」
指定された目標を先に全て討伐したチームが「勝つ」PvEモード

基本ルールは1ラウンド目と同じでマップによって討伐対象が変わります。
また、1ラウンド目と明確に違う要素は「PvPモード」にも存在する「ドミネーター」という介入要素で、代表者1人が恐竜となって相手の陣地へ転送され、相手の進行を妨害できるという仕様です。
計4種類のPvPモード
「PvP」「PvE」とは謳っているものの、実際にプレイして感じるのは双方ともに「PvPvE」であるという点。
さらに明確な違いは相手チームと直接的な交戦があるかないかの違いなだけで、マッチの終着点は「対人の勝ち負け」。
筆者は環境順応型の人種なので特に苦には感じられないが、文言通りの意気込みでプレイすると、プレイヤーによってはメリハリのないゲームシステムに意気消沈してしまう内容。
実際、ヒーローシューターをこよなく愛する海外の友人は、PvPモードという名のPvPvEの中途半端さに落胆していた。
ドミネーターとかいうボランティア要素
理解するほど手を出しにくいけど誰かがやらねばならない

2ラウンド時、自身が恐竜になり相手陣地に介入し妨害行為を行える「ドミネーター」
チームの代表者が1マッチに一回のみ使用することができ、それが故にその時のバトル進行の理解度や相手の必殺技のタイミングを見極めることが非常に重要になる要素なのですが。。。
どれだけ貢献しても自身のスコアに加算されない為、完全にボランティアでしかありません。
さらには、この「ドミネーター」要素だけが抜きに出てPvPらしい要素なので、出すタイミングを間違えば対抗チームと明確に差が出てしまいます。
完全PvEならあり。PvPvEだから先行者優位になる「モジュール」
ゲーム内通貨が必要で開放条件も「練度」が必要なモジュール

このゲームには、スーツの解放だけでなく、スーツを強化するためのモジュールが存在します。
モジュールはそのスーツ固有のモジュールである「スーツモジュール」「アクションモジュールα」「アクションモジュールβ」のそれぞれ2つ×3種と、全てのスーツで使用可能な「ベースモジュール」が存在します。
3スロット装備することが可能で、固有モジュールは種類ごとに設置できるスロットが限定されています。
すべてのモジュールに練度(指定のスーツレベルやプレイヤーレベル)など解放条件があります。
さらに、モジュールの解放・強化にはゲーム内通貨である「ビックコイン」必要です。
ビックコインはプレイヤーレベル報酬やマッチ報酬、無償バトルパス報酬から獲得可能です。
固有モジュール | 開放可能になるスーツレベル | |
スーツモジュール全2種 | 4 | 16 |
アクションモジュールα全2種 | 6 | 8 |
アクションモジュールβ全2種 | 12 | 14 |
モジュール | 解放 | 強化(最大レベル5) |
ベースモジュール | 200BC | 300/500/700/1000BC |
スーツモジュール | 500BC | 1000/1500/2000/5000BC |
アクションモジュールα(β) | 500BC | 1000/1500/2000/5000BC |
始める時期が遅いほど、「内部ステータス」というよく分からない差が生まれる

この要素については正直、現状のゲームシステムを考慮すると完全否定せざるを得ません。。。
解放条件達成の為には特定のスーツを使用し続けなければいけないことや、後述する「未開放スーツの解放条件」も軽いものとは呼べない為、サービス継続年数が長くなるほど、勝つか負けるかを意識せざるを得ないPvPvEゲームにおいて、圧倒的先行者優位のマッチが増えるからです。

人口流動が激しい対戦オンラインゲームにおいて、先行者優位でマッチングバランスを保てたゲームを筆者は知りません。
実際、プレイアブルキャラクターの継続的な強化やハクスラ要素を盛り込んだ大規模PvPの最新作「Warlander/ウォーランダー」ですら人口は維持できず、大幅に下落しています。
スーツ開放にはビックコインが必要⇒条件達成報酬でスーツね!(あげるとは言っていない)
不親切で誤認を生みすぎる案内
プレイヤーレベルが20/30/40に達する毎に、以下のリザルトが表示されます。

どう見ても「報酬」なので開放されたと認識する内容なのですが、実際に確認の為バンカーに行ってみると。。。
ビックコインで「交換」?

なんと、ビックコインを要求されるんですよ。
いや、どういうこと?「報酬」を確認しようとしたら「交換」を要求されました。。。
報酬とは何なのかを考えさせられてしまいますね。
そもそもスーツ交換に必要なビックコイン数が解放条件を満たすまで分からない
実際、スーツが開放可能になる前にバンカーで未開放のスーツを確認すると「ビックコインで交換可能になる条件」というのが書いているのですが

このように何故か必要なビックコイン数は確認できません。
一律5000ビックコインなのですが、プレイヤーレベル20で開放可能になる未開放スーツ「ニンバス」から、初めてビックコインの必要数を知ることが出来る仕様。
条件を満たすと、交換可能になる条件の項目がそのまま必要ビックコイン数表示に切り替わります。

うーん。。。
「ビックコイン」がスーツの解放用途に限定されているならまだしも、「ビックコイン」はモジュールの解放や強化、スーツのスキン開放など、様々な用途で使用するゲーム内通貨です。
解放条件を満たした時に必要数の「ビックコイン」を持っていなければ、貯まるまでマッチを繰り返すか、課金でスタートダッシュキットを購入する、ウォーチェストというガチャでビックコインが出るのを祈るしか手段はなくなります。
確かに現代のネット社会なら「エクゾプライマル スーツ ビックコイン」で検索すればいくらでもヒットするとは思いますが、これくらいゲーム内で情報完結できるようにするべきなのではと思ってしまいました。
平気で既プレイも巻き込んでくるストーリー進行マッチ
報酬はうまいけど、この為にゲームしてるわけではないから割に合わない

このゲームの醍醐味でもあり欠点でもある「ストーリー」と「対人コンテンツ」の統合。
2度目まではいいが、3度も同じストーリーを見させられると苦言を呈せざるを得ません。
初見プレイだとそれなりにやりごたえのある難易度ではある「10人協力型の完全PvEモード」も何度もやらされるとボランティアでしかない。

クリアすれば確定で勝利ボーナスを得られるわけで、EXP報酬はとてもおいしいが、別に報酬の為にゲームしてるわけではない層がほとんどですし、非常に硬い敵が現れるため1ゲームのプレイ時間が長くなるせいで何度もプレイさせられたら正直美味しいとも思わなくなる。
まぁこうなりますよねという現実
初見では「うおおおおお!」となる熱い展開とド派手な演出で没入感MAXなのは事実なんですが、いざステータスを開いてみると

さっきまで全員いたのにおかしいね~
こうなることも必然でしかない状態。初見で心が湧き上がる反面、抜けた人たちは一体何度目なんだろうと考えさせられます。
抜けた人たちが悪いわけではなく、抜ける方がよかったり、居続けるメリットがない現状が初見プレイヤーのゲーム体験を阻害することになってしまっている。
オンライン専用ゲームとフルプライスという最恐タッグ

サブスクプレイヤーとの差がない購入
最早、この時点で大多数の購入検討者はプレイすることを諦めてしまうのではないかと思う最恐構成で販売されている点。
ゲームサブスクであるXbox GamePassでプレイ可能なのですが、購入者と遜色ないのはどうなのでしょうか。
フルプライスだけでなく、シーズンパスからスーツ全開放スタートダッシュキットまで目白押し
Microsoftストア版とSTEAM版の価格は下記
プレミアムティア(課金パス) 1シーズン | 1000円 |
スタートダッシュキット 未開放スーツ開放+3種スキン | 1500円 |
各種販売限定スキン | 500円 |
最近の「基本無料ゲーム」では定番のラインナップですね。
課金パスは無料ゲームならどこでも見かけますし、スタートダッシュキットはヒーローシュータージャンルのゲームで見かけます。
でもこれフルプライス製品なんですよね。。。
8月16日のアップデートで新しいスーツが追加

バリアントαシリーズ
8月16日に新しいスーツが追加されました。
新スーツというよりも「改良型」のような存在で、既存の各エクゾスーツの基本アクションのコンセプトを反転させた様な存在です。

スタートダッシュキットと同様にパッケージを購入すれば解放条件をスキップをして全スーツを入手可能。
価格は「2,700円」
有料パッケージ以外での解放条件は下記
各オリジナルスーツのスーツレベル | 20 |
ビックコイン | 15,000 |

ビックコインは通常の3倍。。。
「オリジナルスーツのスーツレベルを20にするという条件」も、スーツの種類によっては「プレイヤーレベルを一定にしてからでなければ解放できない」条件が前提として存在しているため、完全にエンドコンテンツとなっている。
つまり、新規ユーザーの視点では、「自分が使えないスーツ」を使ったユーザーがマッチングで見受けられる機会が多くなったということになります。
「PvP」vEですよこれ。。。
まとめ
開発センスは最高なのに絶望的に需要が噛み合わない

モンハンらしさも感じられる爽快TPSではあるが
世界観からマップ構成まで全てにおいて、それらを愛してやまない人たちが作ったゲームであると認めざるを得ないながらも、コンテンツバランスやマネタイズが絶望的に消費者の求めるものとは無縁になってしまったゲームであると感じました。
アップデートに期待したいが・・・
フルプライスでありながらライブ型ゲームである以上、開発途中といっても過言ではなく、アップデートに期待したいところなのですが、対人ゲームにおいて「人口の維持」は高難易度かつ絶対条件なのが懸念点。

PC人口においては、GAME PASSユーザーも多く見受けられることから、PASSのラインナップから削除されてとき、一体どれくらいの層が購入に踏み切るのかも疑問。
まだまだ書き足りない部分はあるのですが、かなり文字数も多くなってきたので、今回はこの辺にしておきたいと思います。