2Dアクションゲーム「崩壊学園」、次世代スマホ3Dアクションの台頭となった「崩壊3rd」、そして大ヒットオープンワールドゲーム「原神」を生み出したmiHoYo(ミホヨ)から提供されている最新作コマンドアクションRPG「崩壊:スターレイル」。
リリース日からプレイし続け、ある程度の理解を深めることができたので、PS5版リリースを機にプレイを検討している方や、今から始めてみようと思う他プラットフォームユーザーの方へ向けて、このゲームはどんなゲームなのかプレイした感想やゲームの特徴、始めるタイミングなどについて解説させていただきます。
作品概要
ゲームタイトル:崩壊:スターレイル(略称:崩スタ・スタレ等)
ジャンル:3DコマンドRPG
対応プラットフォーム:PC/iOS/Android/PS5
価格:基本無料
デベロッパー:miHoYo
パブリッシャー:COGNOSPHERE (HoYoverse)
このゲームについて
筆者の課金スタイルや進行状況
キャラクター入手特化方針。マンスリーパスは毎月購入。バトルパスは計3回。
列車補給標章(マンスリーパス) | |
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価格:610円 内容:有償石300+無償石90×30日(300+2700) | |
ナナシの勲功(バトルパス) | |
価格:無料~1,220円 内容:1~50のパスレベルに応じて報酬アイテムの獲得 |
基本無料ゲームである今作には、もちろん「ガチャ」が実装されており、いわゆる「キャラクターガチャ」と「装備ガチャ」の2種類が存在します。
筆者は「キャラクターの入手」に特化してガチャ石のやりくりをしているので、毎日ログインするだけで石を獲得できるマンスリーパスは欠かさず購入しています。
一方、誰でも一部無料で開放されている「バトルパス」ですが、筆者はどうしても育成素材が足りないと感じた時のみ購入しています。
パスレベル30になることで「バトルパス限定装備」を獲得することができ、同じものを重ねることでガチャから入手できる装備よりも強力なものを手に入れることができるのですが、筆者はそこまで必要性を感じていないので、育成素材が足りないときの購入時のおまけ程度に考えています。
エンドコンテンツはクリア済み
定期更新ありのバトルコンテンツ「記憶」と「虚構」
各バージョンごとに2回更新される「混沌の記憶」は、各ステージごとにクリアターン数などで評価が決まるミッション制で、バトル突破自体は出来ても全てのミッションを達成した状態でクリアすることが難しいエンドコンテンツです。
虚構は、スコアアタックのエンドコンテンツです。
限られた数の敵を決められたターン数までに殲滅を目指す記憶とは異なり、倒すたびに現れる(上限あり)敵をどれだけ倒し、どれだけのスコアを稼げるかを目指すコンテンツとなっています。
バランスよく全体にダメージを与えるキャラクターを要求されるため、混沌の記憶とは違った運命(ロール)の編成を要求されることが多いです。
筆者は定期更新される度にクリア出来るくらいにはなりました。
常設されるローグライク風ダンジョンコンテンツ「模擬宇宙」
一定の数からランダムに選出されたマップないの戦闘やイベントをこなしながら最終目標のボスまで駆け抜けるコンテンツです。
そんな中でも最近追加された「宇宙の蝗害(こうがい)」では、最高難易度が高難易度指定されており、ある程度コンテンツに対する理解がないとクリアすら難しいものになっています。
総合評価
超高級コマンドRPGを体験できる盆栽ゲーム
盆栽ゲームとは |
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基本無料のソーシャルゲームの一部で挙げられる名称で、プレイアブルキャラクターの育成リソースが細分化され、最大レベルまでの到達や目標ステータスへの達成を時間をかけてじっくり行うようにゲームシステムから調整が施されているゲームの総称です。 |
超美麗グラフィックや多彩なモーションによる演出によってキャラクターの所有満足度はかなり高くなるゲームです。
最近流行しているオープンワールドではないにしろ、獲得したキャラクターを育成し編成、そのキャラクター達でマップの探索を行うことができます。
宇宙規模を描くストーリーも文字通り壮大で、終わりが全く見えない物語を体験することができます。
ただし、基本無料である本作は、昨今の人気ソーシャルゲームと変わらないマネタイズであることから、キャラクターの育成やそれに応じたコンテンツの進行には一定数の制限があり、コマンドRPGのストーリーからコンテンツまで自分の自由なタイミングで体験したい人などには明確に不向きなゲームとなっていると思いました。
逆に、この手のゲームをこよなく愛する人々が求める「推し活要素」は満載で、キャラクターを重複してガチャから当てることで、既存のコンテンツ全てに対してオーバースペック気味なキャラクターを育成したり、ガチャ以外の周回コンテンツで入手可能な装備アイテムに付随する「ランダムなサブオプションの厳選」を行うことができ、自分の好みのキャラクターを文字通り「最強」にすることが可能となっています。
始めるのに最適なタイミングは「いますぐ」
その理由1:フラグシップイベントは常設だが実装直後の「期間限定報酬」がある
各バージョンアップデート時に実装されるフルボイスのシナリオムービーやバトルからミニゲームまで目白押しのフラグシップイベントは、期間終了後に常設イベントとなり、いつゲームを始めてもプレイ可能になりますが、実装直後のタイミングには『期間限定報酬』が用意されています。
ガチャ石から育成素材まで出来れば取り逃したくない報酬たちのなかにはキャラクターに装備させる『光円錐』という名称の装備アイテムがあり、過去にはかなり強力な性能を持ったものも配布されていました。
この『光円錐』は、他ゲームで言うところの剣や盾などの装備アイテムになります。
ステータスの上昇だけでなく、指定されたロールのキャラクターに装備させることで光円錐に付属された効果を発動でき、キャラクターそれぞれのスキル個性に合わせて装備することが重要なアイテムであり、同じものを重複して効果率を上昇させることができます。
イベントで配布される光円錐は、専用の突破アイテムも最大値分配布されるので入手するのに越したことはないです。
その理由2:コンスタントなイベント提供・石配布
miHoYoから提供されているゲームをプレイしたことがある人であれば周知の事実ではありますが、本作では「今ならログインで〇〇〇〇石もらえる!」などの突発的なキャンペーンや大量配布ログインイベントはありません。
miHoYoから提供されているゲームでは、継続してプレイすることに意味を見出させるように配布行程は細分化され、コンスタントに提供されるイベントや追加コンテンツの報酬で無償石が配布されるような仕組みになっています。
配布される報酬は後述するガチャの天井システムとセットで考慮すると決して少なくはなく、十分な内容になりますが、必須条件として「提供されるコンテンツをこなす」ことが条件となってしまいます。
ゲーム全体を通して1バージョン中に獲得できる無償ガチャ石のざっくり計算は下記
10連ガチャに必要なガチャ石=1600(160×10) | |
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デイリーミッション | 2700 (1日60×45日) |
フラグシップイベント | 1000~ |
その他ミニコンテンツイベント(月2~3回) | 各イベントごとに 420~500 |
月更新のガチャポイント交換所 | 限定ガチャチケット5枚(160×5=800) 恒常ガチャチケット5枚 |
ウィークリーコンテンツ『模擬宇宙』 | ~225 恒常ガチャチケット1枚 |
バトルエンドコンテンツ『混沌の裏庭』 バージョン中更新2回 | 全10ステージ 各☆3クリアで60 600×2=1200 |
合計 | 6765~ |
定期配信・更新されるコンテンツの報酬だけでこれくらいあります。
それに加えてメインストーリーやキャラクタークエストクリア時の報酬、各コンテンツ各ステージ初クリア時の報酬、バージョンアップデート後の10連分チケットの配布が合わさって大体10000石(60連分)くらいはバージョンアップデート直後に所持しているような感じです。
さらに、キャラクターのレベル上限を20,40,60と開放することで恒常専用のガチャチケットを1キャラ3枚まで入手可能となっており、とにかく始めて継続することに重きを置いています。
その理由3:ソーシャル×ゲームな以上、追いつくならコンテンツが少ない方がいい
ソーシャルゲームをプレイする以上、その醍醐味としてSNSなどのコミュニティも重要視する人は多いでしょう。
ただ、単純に攻略を調べようとしたらネタバレを食らってしまいがちなのがSNSの弱点でもあります。
攻略の検索過程でネタバレを食らってしまうのは、ライブ型ゲームの性であり、これをできる限り回避するには「ネタバレを受けない進行度まで自分が進んでいること」が重要になるので、できるだけ早く始めてコンテンツを進行する方がよいでしょう。
ゲームの特徴
超美麗グラフィックによるマップ散策の没入感
本作は前作である「原神」と比較すると、壁に登るどころかちょっとした段差すら超えることができないため自由度こそ劣るものの、高密度なグラフィックで洗練されたデザインから生み出されるマップはオープンワールドとはまた違った良さがあります。
少し専門的な話をすると、オープンワールドである原神は負荷を軽減するためにある程度の密度を避けたり同じアセットを使用している風景が散見されるものの、スターレイルで冒険することになる各惑星はすべて拘り抜かれたデザインで生成されており、次世代感が向上している。
シンボルエンカウント⇒アクション⇒バトルの臨場感
マップに配置されているエネミーに対してアクションを起こすか、敵に見つかって迎撃されることで始まるコマンドバトルの臨場感はとても素晴らしいものになっています。
敵に迎撃されると敵の行動順が早くなったりするデメリットがあり、自分は敵にアクションを行う前にキャラクター固有の「秘技」を使用することで、秘技を発動した次のバトルで効果の恩恵を受けることができる仕様になっています。
このスキルは一定の進行度に達すると通常のマップ散策中ではオーバースペックになりがちですが、コマンドバトルのエンドコンテンツである「混沌の裏庭」などでコンテンツの開始をバトル突入前からにすることにより存在意義をしっかりと持たされています。
周回コンテンツに便利な”オート+倍速”機能
コマンドバトル×周回コンテンツの弱みとして「バトルが単調すぎる」という点をオート機能と倍速機能の2段活用でかなりスムーズに進行することができます。
本作では育成素材収集の為に同じコンテンツをかなりの量を周回することになるので、両機能は欠かせない存在になっており、AIを他のオート周回前提のゲームと比較するとかなり精度の高いものになっていますが、エンドコンテンツレベルの高難易度バトルは手動で行った方が効率よくクリアできます。
ガチャシステム
ガチャは合計で3種
イベント跳躍・キャラクター
バージョン中に2回更新され、内容は新規限定キャラクターまたは復刻された限定キャラクターがピックアップ率50%で排出されるキャラクターガチャです。
本作を手掛けるmiHoYoが提供する全てのゲームでは、登場する最高レアキャラクター・装備のほとんどが期間限定実装であり、入手機会に限りがあります。
1つのガチャに1体の限定☆5キャラクターがピックアップされており、☆5排出はピックアップ対象もしくは恒常跳躍に含まれる☆5キャラクター(全7種から1体)のどちらかが1/2で排出されます。
☆5が排出されたときピックアップ対象ではなかった場合、次回の排出時では確定でピックアップ対象が排出される保険があり、これはガチャのピックアップが更新された後も対象となります。
ガチャの仕様 | |
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☆5排出基礎確立 | 0.6% |
ガチャ天井 | 90連 (75連目から確率が『基礎確立』から大幅上昇) |
☆5排出時にピックアップキャラクター が排出される確率 | 1回目50% |
1回目の☆5排出時にピックアップ対象 が排出されなかったとき | 次回排出時に100% |
次回ピックアップ確定時にガチャが更新されたとき | 確定保険と天井カウント(天井までにガチャを引いた回数)が引き継がれる |
イベント跳躍・光円錐
バージョン中に2回更新され、内容はキャラクター用の期間限定装備アイテムがピックアップされる装備ガチャです。
1つのガチャに1体の限定☆5光円錐がピックアップされており、☆5排出はピックアップ対象が『75%』、恒常跳躍に含まれる☆5光円錐(全7種から1つ)が『25%』のどちらかが排出されます。
☆5が排出されたときピックアップ対象ではなかった場合、次回の排出時では確定でピックアップ対象が排出される保険があり、これはガチャのピックアップが更新された後も対象となります。
ガチャの仕様 | |
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☆5排出基礎確立 | 0.8% |
ガチャ天井 | 80連 (65連目から確率が『基礎確立』から大幅上昇) |
☆5排出時にピックアップキャラクター が排出される確率 | 1回目75% |
1回目の☆5排出時にピックアップ対象 が排出されなかったとき | 次回排出時に100% |
次回ピックアップ確定時にガチャが更新されたとき | 確定保険と天井カウント(天井までにガチャを引いた回数)が引き継がれる |
恒常跳躍
リリース日から常設されており、内容は恒常キャラクターと恒常光円錐からランダムで排出される闇鍋ガチャです。
更新される内容は新規実装の☆4キャラクターと光円錐程度であり、ピックアップ等もないので余程の事がない限りは定期的に獲得できる『恒常ガチャチケット』のみで天井の☆5排出を目標に掘り続けることがおすすめです。
なお、本ガチャは初回合計300連到達時に報酬として、恒常☆5キャラクター全7種から1体を選択して獲得することができます。
ガチャの仕様 | |
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☆5排出基礎確立 | 0.6% |
ガチャ天井 | 80連 (75連目から確率が『基礎確立』から大幅上昇) |
☆5排出キャラクター | 7種 |
☆5排出光円錐 | 7種 |
特記事項 | 初回のみ合計300連到達で 全7種の恒常キャラから1体選択して獲得可能 |
気になった点
1コンテンツあたりの拘束時間が長い
周回コンテンツやエンドコンテンツなどの定期更新されるものは必要な達成目標が多く、メインクエストなどのシナリオ進行は比較的緩やかに進行するため拘束時間がかなり長く取られてしまいがちです。
ゲームである以上、強制されているわけではなく自分自らが進んでプレイしているに過ぎないのですが、同じシチュエーションが続いたり、進行の緩急が強すぎてプレイヤーが置いてけぼりにされる等、没入感が削がれるケースが散見され、一気に消化しようとすると気になる部分が多くなってしまいます。
かなりの量のコンテンツが用意され、時間が許す限りプレイできるようなサービスの提供をしている本作ですが、自分のやりたいことを明確にして取りこぼしは気にしないスタイルが一番プレイしやすいスタイルかもしれません。
中長期スケジュール計画を強いられるキャラ・装備実装
ガチャシステムでも解説させていただきましたが、本作を手掛けるmiHoYoのプレイアブル実装の方針は、そのほぼ全てが『期間限定』のピックアップガチャでのみ排出されることが特徴です。
過去作をプレイしているユーザーであれば慣れ親しんだ内容ではありますが、新しいジャンルで初めて関心を持った新規ユーザーであればあるほど、この仕様によってキャラクターとの出会いがほぼ『一期一会』の状態になってしまっています。
『ガチャから獲得する難易度』は他の基本無料ゲームと比較するとかなり低く優しい仕様となっていますが、代わりに『ガチャの機会を得る難易度』が急激に上昇しています。
一長一短であるこの仕様にどれだけ対応できるかが本作だけでなくミホヨゲーと関係を続けるための最初の難関でもあります。
まとめ
計画性が必要な全体的に高品質なゲーム
グラフィックから演出、バトル中のクオリティまでビジュアルはアニメ調ゲーム最高峰の魅力が詰まった本作ですが、自分の可処分時間やガチャのスケジュールなどある程度計画性が必要で、プレイするまでのハードルが少し高めに感じやすい基本無料ゲームです。
ソーシャル×ゲームのトレンド性は変に意気込んでしまいやすいものですが、本作は継続することで最大限の恩恵を受けられるサービスが散見されるので、肩の力を抜いて自分にあったプレイスタイルを見つけて長く続けることがおすすめです。
設備導入コスト度外視ならPCでのプレイがおすすめ
シングル~マルチディスプレイでたくさんのアプリケーションを並べられるPCでのプレイがオート周回の多いスターレイルのプレイ環境として一番おすすめできます。
ゲーム画面だけに端末が占有されることなく、SNSやYoutubeなどの配信サービスを同時に楽しむことができるからです。
ただし、導入コストが安いPS5や寝転んでプレイ可能なスマートフォンそれぞれにも魅力があるので、自分の好きなプレイスタイルを探してみてください。